「イーサリアムって、どうやって生まれて、どう今にいたるの?」
知りたいアナタへ。【イーサリアム】の成り立ちから、今にいたるまでの歴史をまとめました。
これであなたも、【イーサリアム】の歴史と【イーサリアムクラシック】の誕生がわかります。
サクッと読んで基礎知識を身につけましょう。
初心者でもわかる【イーサリアムの歴史】成り立ち
【イーサリアム】の成り立ちは、2013年の後半のこと。
ロシア系カナダ人の天才プログラマー、ヴィタリック・ブテリン氏によって開発されました。
ブテリン氏は高校生の頃、ビットコインに興味を持ちました。
ビットコインに関するブログ記事を書くアルバイトをして、時給5BTCで記事を書いていました。
ブログの運営はすぐに中止になりましたが、ブテリン氏はビットコインコミュニティーの若きプログラマーになっていました。
ビットコインの進化が必要だと訴えたものの、受け入れられませんでした。
そして【イーサリアム】の構想を発表したのです。
イーサリアムの誕生
2014年に、最初の【イーサリアム】プロトタイプがリリースされました。
と聞くと、ブテリン氏が【イーサリアム】の管理者のように聞こえるかもしれませんね。
【イーサリアム】もビットコインと同じく、開発チームがあるだけで、中央管理者はいません。
ブロックチェーンにより、ネットワーク上で運用されているシステムです。
はじめて【イーサリアム】が発行されたのは、2015年のこと。
6000万ETHが発行・販売されました。そして開発者らにも1200万ETHが発行・付与されました。
その後、年間1800万ETHを上限に新規発行されています。
【イーサリアム】はビットコインと違って発行上限はありません。
ですが、将来的にはアップデートにより、バーン(焼却)される仕組みが導入される予定です。
イーサリアムの発行方法
【イーサリアム】の発行は、ビットコインと同じくマイニング(採掘)によって行われます。
ただ、計算方法が違うので、ビットコインのように必ずしもマイニング専用マシンが必要ではありません。
一般的なコンピュータでもできるので、個人で【イーサリアム】のマイニングをしている人もいます。
【イーサリアム】の大きなアップデート
【イーサリアム】の「スマートコントラクト」を使うには、「イーサ(ETH)」が必要になります。
「スマートコントラクト」については、前回のコチラ↓
>>>サルでもわかる【イーサリアムとは何か?】わかりやすく簡単に!初心者でもわかる《決定版》
【イーサリアム】が使われるほど「イーサ」の需要は増え、価値が高まってくと考えられます。
すでに【イーサリアム】は一大プラットフォームとして使われており、そのため価格はどんどん上昇しています。
独自のコインを発行して資金調達する「ICO」は、ほとんどが【イーサリアム】を使って発行されています。
【イーサリアム】なら、アプリの構築からコインの発行まで、開発しやすい環境が整っているのです。
そうして「ICO」が行われると、世界中の投資家から【イーサリアム】で資金が集められます。
結果、【イーサリアム】の需要が増え、価値が高まっているのです。
【イーサリアム】はまだまだ進化する
そんな【イーサリアム】ですが、まだ開発途中なのです。
今までには、4段階の大きなアップデートが行われました。
それぞれアップグレードの名前がついています。マンガキャラの技名みたいな感じておぼえときましょう。
2015年。1回目のアップグレード『フロンティア』。
開発者向けに【イーサリアム】がリリースされました。
2016年。2回目のアップグレード『ホームステッド』。
この時にアプリが【イーサリアム】上で開発されるようになりました。
2017年と2019年。3回目のアップグレード『メトロポリス』。2つのアップグレードから成ります。
「スマートコントラクト」を簡単に、セキュリティも強化、プライバシー保護など。
一般でも【イーサリアム】が使いやすくなりました。
2020年の年末。4回目のアップグレード『セレニティ』。「イーサリアム2.0」とも呼ばれています。
内容は「プルーフオブワーク(PoW)からプルーフオブステーク(PoS)へ移行」「スケーラビリティ問題の解決」…
といっても何のことかわからないと思うので、「環境に良くなって、スピードもめっちゃ速くなる」くらいに思っておけば大丈夫です。
イーサリアムの『THE DAO』事件とは何か?
2回目のアップグレード『ホームステッド』が完了した時、イーサリアム上でいろいろな試みが行われました。
その中で注目されていたのが、『THE DAO』というプロジェクトでした。
『THE DAO』は、「スマートコントラクトを使った投資ファンド」を作ろうとしたプロジェクトです。
2016年の6月に、事件は起きました。
『THE DAO』システムの欠陥をついて、何者かにハッキングされたのです。
ハッキング攻撃により、約50億円分のイーサが盗まれました。
これが「マウントゴックス事件」以来の大事件となった、『THE DAO』事件です。
イーサリアムの【ハードフォークとソフトフォーク】
『THE DAO』事件に、イーサリアムのコミュニティはどう対処したのでしょうか?
結果を先に言います。
ハッカーが盗んだイーサの取引記録を、ブロックチェーン上から削除しました。
その上、被害者にイーサを戻すようにしたのです。
この時に行ったのが「ハードフォーク」という方法でした。アップデートしてブロックチェーン自体を仕様変更(2つに枝分かれ)する方法です。
「ハードフォーク」は、ブロックチェーンの記録を盗まれる前まで戻って、「この取引はナシ!」ってすることができました。
もうひとつ、「ソフトフォーク」という方法もありました。こちらは、盗まれたイーサを使えなくする方法でした。
「ソフトフォーク」だと、イーサは戻ってこないので、「ハードフォーク」が行われたのです。
本来、管理者のいないブロックチェーン。「それを変えていいのか?」ということで、反発もありました。
ですが「ハードフォーク」は実行され、別の仮想通貨が生まれました。
それが現在の【イーサリアム】です。
【イーサリアムクラシック】の誕生
ハードフォークに賛成しなかった一部のグループは、イーサリアムのオリジナルブロックチェーンを引き継ぎました。
そうして運営されているのが、暗号資産【イーサリアムクラシック】です。
イーサリアムのコミュニティが「ハードフォーク(枝分かれ)」して作ったのが【イーサリアム】。
元のイーサリアムを引き継いだのが【イーサリアムクラシック】。ちょっとややこしいですが、そうことになっているんです。
これで【イーサリアム】の歴史と、【イーサリアムクラシック】の誕生がわかりましたね。
他のアルトコインについてはコチラにまとめています↓
>>>【日本のアルトコイン】国内で取扱いのあるアルトコインまとめ
前回の、【イーサリアムとは何か?】はこちら↓